フリーエンジニアの単価の考え方

成功の肝は「高すぎず安からず」!!
私がフリーエンジニアになりたての頃は、経験豊富なベテランエンジニアの人に比べればまだまだ自分は素人に近いと思っていたため、最初にかなり弱気な単価設定をしたことが原因で採算が合わず大失敗をしました。実際、フリーになったばかりのエンジニアにベテラン並みの高単価がつくわけもないので、どんなに安くても実績になればという考え方で単価を低く設定し、結果として1週間に25時間ほどの作業量で1ヶ月15万円もらうのがやっとの生活が半年続きました。しかし、半年で100万円に満たない報酬で多くの時間をその仕事に費やすとなると、いくら働いても収入は増えていかないので、単価設定がどれほど重要なのかを最初に痛感することになりました。
独立したばかりの頃は自分の仕事に自信がないので、つい安い単価で仕事を受けてしまいがちです。しかし、そこから単価を上げていくことはかなり難しくなるので、引き受ける仕事にかかる労力に対して、自分がどのぐらいの報酬を必要としているのかをしっかり見積もることが重要です。安い単価で仕事をしてくれるならクライアントは喜びますが、その金額が基準になってしまうと、余程の付加価値がない限り単価アップには応じてくれないかもしれません。そうならないために大切なことは、仕事をよく選ぶことです。まだまだ始めたばかりのフリーエンジニアが仕事を選ぶなんてと思うかもしれませんが、経験が少ないからこそなるべく条件の良い仕事に切り替えていくという決断をすることが必要になるのです。
いくつかの仕事から選べる状況にある場合、引き受ける仕事で得られる利益を試算して、それぞれをよく比較してから決めることが大切です。また、安い単価で引き受けた仕事の単価を上げたり、最初から単価を高く設定したりするためには、交渉において弱くなり過ぎてしまわないよう、フリーエンジニアとしての自分の考えをしっかりと持って知識や技術を磨いていくようにしましょう。フリーエンジニアとしての技術があれば、自分でサイトを立ち上げて運営することもできるので、運用開始まで1ヶ月で3ヶ月後には月5万円ほどの収益が上がるようなサイトを毎月立ち上げていけば、半年間で60万円近くの利益が出る計算になります。この方法は、1つのサイトの収益が少なくても、それを多くしていけばまとまった収入になるので、挑戦してみる価値はあるかもしれません。
フリーになった以上、目先のことばかりでなく将来のことも考えて備えておくことも重要なので、時間をかけても少ない報酬にしかならない仕事を無理して引き受けるよりも、自分のサイトを立ち上げることや高単価の案件に時間と労力を費やして、エンジニアとしての経験と実力を上げた方が将来的にも安心です。
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IT系フリーエンジニアとしての仕事をさらに細かく分類すると、Web・オープン系、汎用・制御系、インフラ・運用・基盤系などの専門職や、開発ティレクターなどの総合的な職種などがありますが、単価事情はそれぞれの職種によって異なっている場合が多く、契約する企業の仕事内容によって同じ職種でも単価には幅があります。全体的には上流工程の方が下流工程より単価が高く、総合的な能力が求められる開発ディレクターが最も高単価となっています。
フリーエンジニアの節税対策は、収入面に大きく結びつきます。家事按分は、フリーエンジニアが知っておきたい節税対策の一つです。家賃や電気代、車代などが家事按分できます。税務署で質問された際にもしっかり応じられるように準備しておくといいでしょう。家賃は仕事とプライベートで家のスペースをきっちり分けていることが、計上する際に大切になるポイントです。光熱費や車も、事業を行ううえで無関係のものは家事按分できないので注意が必要です。
単価アップを目指したいフリーエンジニアは、自分のスキルや実績、クライアントとの信頼関係など、単価アップにふさわしい土台が備わっているかを確認しましょう。クライアントにとって、単価がアップしても引き続き仕事を任せたい存在になれていると、単価アップを実現しやすくなります。また、単価交渉をするには適切なタイミングを見計らうことも大切です。契約更新が決まったときや、客観的に成果を上げられたときも単価交渉に適しています。